ZachXBTによると、Coinbaseのユーザーはソーシャルエンジニアリング詐欺の被害に遭っており、数千万ドルの損失を被っているとのことです。

オンチェーン調査員でありセキュリティアナリストのZachXBTは、過去7日間だけで、Coinbaseユーザーから社会的エンジニアリング詐欺を通じて盗まれた資金が追加で4,500万ドルにのぼると主張しています。

このオンチェーン探偵によると、4,500万ドルという数字は、Coinbaseユーザーを標的とする一連の社会的エンジニアリング詐欺による最新の金銭的損失を示しており、ZachXBTはこれは暗号資産取引所の中でもCoinbase特有の問題だと述べています：

「過去数ヶ月の間に、私はCoinbaseユーザーから同様の社会的エンジニアリング詐欺によって盗まれた9桁の金額について報告してきました。興味深いことに、他の主要な取引所ではこのような問題は見られません。」

CointelegraphはCoinbaseにコメントを求めましたが、記事公開時点では返答を得られませんでした。

Coinbase、フィッシング、暗号資産取引所、サイバー犯罪、サイバーセキュリティ、詐欺
出典：ZachXBT

ZachXBTの主張によると、Coinbaseユーザーが社会的エンジニアリング詐欺によって失った総額は年間で3億3,000万ドルにのぼり、脅威アクターたちが暗号資産保有者を欺くために用いる高度で多様な手口が増加していることを反映しています。

関連：3億3,000万ドル相当のビットコイン詐欺の被害者は高齢のアメリカ市民

FBI、暗号資産ユーザーを狙う社会的エンジニアリング詐欺に警鐘
2024年7月には、複数のCoinbaseユーザーが、取引所のサポートスタッフを装った詐欺師に狙われたという報告がありました。詐欺師たちは、あるユーザーから170万ドルを盗み出すことに成功しました。

アメリカ連邦捜査局（FBI）は2024年8月、暗号資産取引所を装ってユーザー資金や個人情報を盗もうとする詐欺師に対して警告を発しました。

さらにFBIは2024年9月にこの警告を拡大し、暗号資産ユーザーを狙った偽の採用オファーの使用についても注意を呼びかけました。

FBIによると、北朝鮮と関係するハッカーグループは、就職テストや応募書類、投資情報を装った悪意あるソフトウェアをダウンロードさせる手口を用いているとのことです。

最近では、2025年3月に、暗号資産ユーザーから、正規の取引所からの連絡を装った詐欺メールが急増しているとの報告があり、ユーザーに外部ウォレットへの資金移動を促すケースが見られました。

このような社会的エンジニアリング詐欺の多様化と巧妙化を受けて、Coinbaseの最高セキュリティ責任者フィリップ・マーティン氏は、詐欺を特定し対処するための統一された報告フレームワークまたは情報リポジトリの整備を呼びかけています。